COLUMNCOLUMN

HOME > COLUMN > 『BabyBeeble(ベイビーブル)』

『BabyBeeble(ベイビーブル)』

suzuki 2025.06.04

こんにちは、鈴木翔です。

この度、ビーブルシリーズにおいて最小サイズとなる『BabyBeeble(ベイビーブル)』をリリースいたします。

ビーブルの小型版“チビーブル”よりも、さらに一回り小さい”ベイビーブル“。
そのサイズ感は、マイクロスピナーベイトと言っていいでしょう。

これまでにも同サイズのスピナーベイトはありましたが、
サイズが小さいだけでなく、手元に伝わる振動も、スカートの揺れも微細。

個人的見解としては、その小ささの恩恵によりバイト数の多いルアーではあるものの、“スピナーベイトとして”は弱すぎる。グッドサイズ狙いというより、数釣り向きといった印象でした。
 

それを解決したのが、ビーブルならではのスプリッター(PAT)。

スプリッターが軽量&ミニサイズとの相性が良いことは、チビーブルが好例でした。
・カリカリとした心地良い引き感で、ミニスピナーベイトにありがちなノー感じを解消。
・ヨコ揺れによって、スカートがライブリーに躍動。
・軽量ウエイトでシャローレンジを引きやすくも、スプリッターが浮き上がりを抑え、一定層のレンジキープは容易。

小さいのに強さが出せ、使用感も良い・・・メリットしかありません!

もちろん、ベイビーブルに合うサイズに調整し、厚みもチビーブルは0.5mm厚に対し、ベイビーブルは0.4mm厚を採用。厚み(=重さ)は、スプリッターのレスポンスと引き感に影響する部分で、ヘッドウエイトとの相互関係もあります。

ベイビーブルのヘッドウエイト(3/16oz.)においては、0.4mm厚の方がレスポンス良く振動し、「カリカリ」とした心地良い引き感をもたらしてくれました。

 
ブレードに関しては、チビーブルのブレード形状を踏襲。

リアブレードは、スローリトリーブでもキレ良く回転し、小型ながらワイドな回転角でパワフルに水を撹拌。フロントブレードは、スプリッターに水受けを阻まれてもしっかり水を掴み、ワイドな回転角でリアブレードとの一体感もある。
改めて、完成度の高いブレード形状であることを再認識しました。

ブレードサイズはベイビーブルに合うよう、1%刻みで調整していき…結果的には、リア・フロント共にチビーブルのブレードを89%サイズに縮小したものが落としどころでした。

チビーブルのブレードを削っているので、必然的にカップの深さも浅くなっているのですが、それによってより広角に回ることでサイズ以上のパワフルさがあって良い!

しかし、工場から上がってきたサンプルは、なぜかカップが深くなっており・・・

回転角が狭くなってナローに回ることでビーズに接触していました。

今一度、カップをややフラットにすることを工場に伝え上がってきた修正サンプルは無事OK!本来であれば昨年発売する予定でしたが、最後にその部分を修正したため今年発売となりました。

従来のマイクロスピナーベイトとは一線を画す、高い回転性能と強い撹拌力を併せ持つブレードに仕上がったと思います。

 
そして、これらスプリッターやブレードの発する振動をスカートへ伝達するのが、ワイヤーです。

チビーブルと同じ0.7mm径ワイヤーでは、小型化したブレードの抵抗ではタワミが弱く、理想的な揺れが生まれませんでした。またルアーサイズが小さくワイヤーの長さも短くなったことで、反発力が増してバイトを弾きやすい。

より柔軟性がある0.6mm径ワイヤーを採用することで、ブレードの振動を損なうことなくスカートへ伝達し、ついばむような弱いバイトを弾かず乗せるクッション性も兼備しました。

アクション映像を観て「あれ?」と思った方は、Beebleマニア。
そう、これまでのビーブルシリーズとは使用しているスカートが異なるのです。

当初は同じスカートを想定していましたが、カーブスローロール時にリアブレードが斜め上方向になびくスカートと干渉し、ロックしてしまうといった欠点が生じました。

それもそのはず、ルアーサイズが小さくなることで、スカートとブレードの距離も近づくからです。

そこで、KOSMOやGAPJIGに使用している弾力性のあるファインスカートを採用。
水中に入れるとシュッと萎みやすく、必然的にスカートとブレードに隙間が生まれることで干渉を防ぎます。副産物として、スカートが受ける空気抵抗を軽減し、飛距離アップにも貢献します。

細くも弾力のあるスカートが集合体となってウネリ、ロングスカートが「ピリピリッ」と小魚の尻尾のように震える様は流線形のシルエットも相まって、まさに小魚!

それでも、カーブスローロール時のブレードロックは時おり発生していたので、最終的にはアッパーアームを3mm、ロアアームを1.5mm延長し、ワイヤーの角度も少し広げることで解消しました。

 

最後に調整したものといえば、フックも。

マイクロスピナーベイトにしては大きめの1/0サイズ。スピニング・ベイトどちらのタックルで扱ってもしっかり貫通する線径、なおかつビッグフィッシュにも耐えうる強度も備えたフックを搭載しているのですが…完成間近だったサンプルを川村に渡していたところ、「乗りが悪いぞ」と。

再度見直し、フックシャンク長を1.5mm後ろに延長することで、トレーラーフック無しでの乗りの良さとトレーラーフックを付けた際にロングスカートがはみ出さないこと、その2点を両立しました。

また、フックがスカート内に隠れつつも、バスの口に対して針先が立つように若干上を向くスイミング姿勢になるよう、アーム角度を調整しています。

トレーラーフックはT.Nトレーラーフック(ハヤブサ)#3が、サイズ・線径ともにマッチします。個人的にゴムストッパーは小さくて目立たない、バーサタイルキーパーL-7(デコイ)のSSサイズを使用しています。

 
タックルに関しては、ベイトとスピニングどちらでも扱えます。
近~中距離でカバー周りなどピンスポットを手返しよくアプローチしたい時は、ベイトタックル。
ロッドはL~MLクラスで6ft~6ft6inほどの長さが取り回しもよく、投げやすいかと思います。理想はシャキッとしたワームロッドではなく、曲がって投げやすく乗せやすい、かつシングルフックを掛ける適度な張りを備えたロッドですね。リールはベイトフィネス用リールがオススメで、ラインはフロロカーボン8~10ポンドがマッチします。

オープンウォーターでの使用であれば、スピニングタックルも。
L~MLクラスのバーサタイルなロッドであれば問題なく扱え、ベイトタックルを扱うのが苦手な方にもオススメです。
個人的には飛距離を出したい時にスピニングタックルを使用することが多いので、ラインはPEライン0.6~0.8号+リーダーはフロロカーボン8ポンド前後を使用しています。

 
最後に、五三川で行った実釣解説動画がアップされています!

夕方30分に7連発をもたらした手返しの良さはスピナーベイトならでは。
そして小バスだけでなく、グッドサイズも引っ張るチカラはベイビーブルだからこそ。

皆さまも是非、ベイビーブルパワーを体感してください!(^^)!


  • Facebook
  • Twitter
  • Youtube
  • Instagram
Pagetop