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『ブレーバーⅡ開発話』

kawamura 2024.02.13

こんにちは、川村です。

先日、ブレーバーⅡをリリースさせていただきました。

(写真上:ブレーバー、写真下:ブレーバーⅡ)
ブレーバーは、弊社のファーストプロダクトということもあり、思い入れもあるモデル。
ストレート系でありながら、ネコリグでのフォール中にサスペンドバスを反応させたく、全身を身震いさせる。
そして、テールをカットすれば、ノーシンカーワッキーやジグヘッドワッキーにも完全対応できる。
当時、ルアマガモバイルの投稿では年間最多釣果を記録したりと、バスからの反応も良く、
弊社としても、立ち上げ初期を支えてくれたアイテムでした。

そんなブレーバーでしたが、リリースした頃とはフィールドの状況が変化し、それに合わせて変えたい部分が生じてきました。
シンプルに言えば、よりスレてきたことで、視覚的なアクションを控えめにしたい反面、水押しは強く。
ボディサイズも、5インチと5.7インチの中間くらいが欲しくなりました。

そう思い出したらそうせずにはいられなくなり、ブレーバーの生産をストップすることに。
ただ、店頭から在庫がなくなっていくに従い問い合わせをいただくようになり、
現状のご報告も含めて最後に1色だけ生産しオンラインショップにて販売したところ、完売。
ありがたくも、ご愛用いただいたユーザー様に応えるモデルチェンジにしなければならないと気も引き締まりました。

しかし、開発は思うように進んでいなかったことも事実・・・
今思えば、「それなりに変えなければ」との気持ちも作用していたと思いますが、テールアクションをタイトかつ、シェイク時には左右に揺らすことも狙ったことでブレーバーらしさが出ず。
“ブレーバーらしさ”とは、ただテールがバイブレーションするのではなく、その振動がボディにまで達してマイクロウェーブのごとく全身微振動することです。

が・・・やればやるほど初代のブレーバーに戻っていく”(-“”-)”
まあ、初代も試行錯誤した結果あのカタチになったワケですから、いいバランスでした。
ちょっと吹っ切れたというか、必要以上に変えるのではなく、今思うベストアクション・ベストバランスを突こうとちょっと方向転換。
随所を洗練し、その積み重ねによりトータルでの完成度を高めていこうと決めました。

テールの形状やサイズをあらためて試し、初代よりもタイトな振り幅ながら、ボディまでしっかり震わせる強さはあるように。

ボディのリブは深めのリングボディに落ち着きました。

水を受ける面はエッジを立て、より水を掴むようにしています。
これにより柔軟性も増すことで、タイトなテールアクションでもよく身震いすることも副産物でした。
ラインを張る程度の軽い操作でもよくクネるし、ノーシンカーワッキーでのフォールでも、自発的に“フルクロール”してくれます。

このノーシンカーワッキーでフルクロールすることは初代でもこだわったところで、
足元にフォールさせたときには自発的にクネクネしていても、投げた先ではラインの抵抗により動きは小さくなり、小刻みに震えていた程度のモノは動いていないことも。
動きが小さくなる条件下でも極力動いてくれるように、イキイキとフルクロールするようにしています。

そんな自発的クロールアクションを追求するうえで、ボクにはストレートワームのデザインに悩みがありました。
それは“ハチマキ”。
ハチマキとなる太い部分がない方が、全身一体感のあるクロールアクションが出る。
しかし、ハチマキがあることでフックを刺す目安になるし、その部分が太いことで針持ちの良さにも貢献します。

そこで見出したのが、左右にクロールする方向(上下方向から見たとき)には深いリブを入れてクネリを妨げないようにし、フックが通る部分(左右方向から見たとき)にはリブを入れず、フックを保持する肉厚がある。

これにより、一体感のあるクロールアクションとハチマキの役割を両立することができました(*^^)v

完成までの過程は・・・

【一次試作】

ネコリグでシェイク時にテールを左右に振るも、フォール中に動かず。
ノーシンカーワッキーフォールでの自発的クロールは振り幅不足。
質量のあるリングボディを狙うも、大雑把すぎました。

【二次試作】

テール側面のフラット部を薄く、エンドは僅かに肉厚にするも、フォール中動かず。
テールが小型化されていますが、理由は忘れました(^^;
リングのピッチを細かくするも、まだ繊細さに欠けるな~

【三次試作】

小さなシャッドテールにするも、シェイク時の横揺れを狙ったテール側面のフラット部が振りを抑制し、初動が悪く、振り幅も不足しボディまで震えず。
ここから、ハチマキにリブが入りますが、まだクロールアクションにカタさがありました。
リングのピッチはOK!

【四次試作】

シェイク時の横揺れよりもシャッドテールとしての機能を優先し、テール側面のフラット部をスリム化。
初動もフォール姿勢も良くなるも、まだテールバイブがタイト過ぎて身震いは弱い。

ハチマキのリブをより深くしたことで、ノーシンカーワッキーでは一体感のあるフルクロールするようになりました◎

【五次試作】

テールエンドを一回り大きくし、さらにフラット部を延長することで、タイトながらボディまで震わせるバランスに◎

これにて完成です!!

正確にフックをセットしやすいセンターラインは、ボディをカットして使うことも想定し、ハチマキからテール側にも入れています。

ノーシンカーワッキーとジグヘッドワッキーでベストアクションになる位置はリブを太くしたうえでシボ加工をすることで分かるようにしています。

また、ヘッドの上面はリブの内側(芯)をフラットに(よく見ないと分かりませんが(^^;)。
この部分でより抵抗を受け、操作感と水押しを強めたかったからです。

ボディサイズも調整しつつ、5.4インチに。素材もベストアクションが出る柔らかさと塩の含有量を選んでいます。
もう、ちょっとちょっとの見直しですが、今の時代にジャストアピールとなる性能に仕上がったと思います。

あっ、もうひとつ変わったのが、JB.NBCの大会でもお使いいただけるFeco認定となりました!

今年は他にスクーパーフロッグ(オリジナルサイズ)、ブレーバーマイクロ、ハリースライド。そして、新作として控えるヴァラップスイマー5.5やそれ以降にリリースとなるアイテムも予定しております。
少しずつアイテムを充実させていきたいと考えておりますので、ご活用いただけましたら幸いですm(__)m


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