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山口 将司 Masashi Yamaguchi

1977年10月28日生まれ
茨城県出身


yamaguchi 2018.05.16

皆様、こんにちは!フィールドレポーターの山口です。
私が住む茨城は3月末に桜が満開になったと思ったら、あっという間に散ってしまいました。
そしてバスにとってはスポーニングシーズンとなる4月に突入し、
バス釣りにとっても本格的なシーズンの幕開けとなりました。

GW突入となった4月下旬、
霞ヶ浦の土浦新港を拠点にする、『K-1トーナメント』の初戦が開催されました。

私は、この大会の2日前の金曜日からGW連休に突入ということで、
大会直前の2日間をプラクティスに当てました。

K-1トーナメントのスタート地点でもある土浦エリアをメインに、
西浦のスポーニングに絡むエリアを2日間かけてチェックしましたが、
ものの見事に2日間ノーバイトの丸坊主…。
気難しい春の洗礼を受けてしまいました。

特に土浦エリアは流入河川からの代掻きの影響により、水がかなり悪い印象でした。
さらに、南寄りの強風で釣るエリアがかなり限られてしまう状況でした。

西浦全体を見ると水の良いエリアもあるのですが、プラクティスの2日間は中潮、
大会本番の日曜は大潮に突入するタイミングということもあり、
肝心のシャローには鯉のノッコミの群れ…。
これにより、シャローは沈黙状態でした。

プラクティスでチェックした土浦の流入河川
代掻きの影響でドチャ濁りです…。

プラクティスの結果からわかる通り、かなり窮地に追い込まれた状況でした。
そこで、大会当日はプラクティスではまったくさわっていない霞ヶ浦の南岸エリアと、
それに絡む流入河川をメインにすることにしました。
しかし、土浦エリアからはまあまあ遠方となる上に、当日は南絡みの強風の予報。
強風によるリスクを冒して、フレッシュなエリアへ突入しました。

まずは、流入河川の河口付近から釣りを開始。
すると開始してすぐにパートナーがキーパーをキャッチ!
おそらく5キャストもしていなかったと…。
私の二日間ノーバイトはなんだったのでしょう…(笑)
しかし、魚からの反応のあるエリア=正解エリアに辿り着いたという証拠でもあります。

そのまま流入河川に突入し、春に実績のあるストレッチに的を絞り釣っていくと…
パートナーに2匹目!
そして私にもリミットメイクとなる3匹目がブレーバー5インチのスナッグレスネコリグにヒット!
3日目にしてやっと魚を手に出来たので、とにかく安堵しました。

その後は予報通りの強風となり、流入河川内でも釣り辛い状況に。
なんとかパートナーが入替えの魚を釣り、ウェイトアップに成功!
強風の中、帰路にかかる時間を考慮し、流入河川を下ります。

帰路に着くには時間的にも少々早いので、流入河川河口のブッシュを釣ってみることに。
ちょうど陽も高くなり、シェードを意識しているであろうと、
ブッシュにハリーシュリンプのリーダーレスダウンショットを撃ち込んでいきます。

しかし、ブッシュ奥ではバイトがないので、
ブッシュがつくるシェード内をスイミングさせると引ったくるようなバイト!!
長さこそありませんが、ウエイトがありそうなプリスポーンの魚をゲット!

ライブウェルにキープした3本すべてが800g平均となったところで、
強風の中帰着に向かいます。

【写真左】シャローブッシュで釣った入れ替えフィッシュ!
【写真右】リグはハリーシュリンプの5gリーダーレスダウンショット!

リーダーレスダウンショットのフックは、がまかつのLDマスター4/0を使用。
LDマスターは通常のワームフックよりもフックアイの径が大きいので、
スイミング等のアクションをさせた際にワームの動きの自由度が増すというメリットがあります。

【写真左】パートナーがポコポコ釣っていたスティーズホッグのチェリーリグ。
【写真右】ブレーバー5.7の寸詰めチューンも良さそう。次の釣行で使い込んでみます。

通常のダウンショットではリーダーがカバーに絡んだりといったトラブルがありますが、
チェリーリグはワイヤーリーダーなので多少のカバーでもトラブルが少ないと感じます。

また、ワイヤー分の長さがあるので、リグ自体がボトムに埋まりにくく、尚且つ喰わせ易い。
カバーの濃さにより、リーダーレスダウンショットやテキサスリグとの使い分けが有効かと思います。

試合のほうはキッカー不足で、おそらく入賞は難しいかなと思っていたら…
案の定、入賞の3位には60g足らずの4位…。

しかし、2日間ノーバイトからのリカバリーには成功ということで、
ひとまず結果オーライとしましょう。

大会は24艇の参加で魚をウェイインしたのが10艇と、
かなりタフコンディションな一日でした。

コンディションの良いバスで揃えましたが、入賞寸止めの4位…。

春は日替わりとよく言われますが、霞ヶ浦水系は毎週のようにコンディションが変わっていくので、
サンデーアングラーにとってはフィールドのコンディションが掴めないまま、
一日が終わってしまうことも多々あります。

そんな修行のような霞ヶ浦ですが、GWは代掻きの影響もあり、
濁りが酷くなるエリアもあります。

今回の大会に出くわした状況のように、流入河川といえども代掻きの影響をモロに受けるエリアもあれば、
代掻きの濁りは入っているが、影響が少なく釣れるエリアも存在します。

『釣れる濁りの見極め』は経験からくるところが大きいのですが、
とにかく濁っていても一度釣ってみることをお勧めします。

さらに今年のGW期間中は強風の日が多く、春の嵐となるぐらいの日も…。
強風では霞ヶ浦本湖は釣りにならないので、風の影響の少ない流入河川での釣行が多いGWでした。
しかし、他のバスアングラーも非常に多く、連日叩かれまくっているのか、
日に日にフィッシングプレッシャーが増していく傾向でした…。

ハリーシュリンプのノーシンカーリグで釣ったアベレージサイズ!

夕刻に釣ったキロフィッシュ!ハリーシュリンプを丸飲み!!

ハリーシュリンプのノーシンカーリグでナイスサイズが連発!!

ハイプレッシャー化した流入河川エリアでは、ハリーシュリンプのノーシンカーリグに助けられました。
風が強い日が多かったので、風裏展開によるシャロー撃ちが有効でした。

ノーシンカーリグでアプローチし、ボトムまでフリーフォールさせた後は、
しっかりとステイを入れてあげる事がこの釣りのキモかと思います。
待つことが苦手な人は、ボトム着底後に『1、2、3…10!』と、
10数えることを心掛けてみて下さい。

さて、話は変わり私の地元である小貝川上流エリアのGW期間はどうだったかというと、
霞ヶ浦と同様に代掻きの影響が顕著になります。
小貝川はさらに減水もプラスされ、代掻きの濁り+減水となるのが例年のパターンとなります。
一見するとキツイ濁りも入り、さら減水ということで、敬遠するアングラーも多いのですが、
小貝川においては減水というファクターはプラスになることもあります。

しかし、今年の小貝川上流エリアは減水に向かっていたところ、
GW連休前、そしてGW期間中にまとまった降雨があり、
現状では水位が満水状態となっています。

一気に減水して、そのまま水位が減水状態のまま落ち着いてくれたら良かったのですが…。
過去の経験から、こういった降雨があり増減水が激しい年は厳しい釣果が多いです…。
現にGW期間中に数回、小貝川で釣りをしましたが、結果のほうは…。

そんな小貝川ですが、4月下旬から『小貝川水面利用等協議会』から
水面利用のルール&マナーが施行されました。
今後も楽しく小貝川で釣りを続ける為にも、ルール&マナーを守っていきたいと思います。

スロープ各所にこのような看板が設置されました!

GWも終わると、いよいよアフタースポーンの個体も増えてくる時期に突入です。
バスにとっても適水温となり、魚も浮き気味となることで、
トップウォーター系ルアーが楽しいタイミングとなります。

お薦めのトップウォータールアーは『フロッグ』です。
霞ヶ浦でも小貝川でも、シャローカバーに対してスナッグレス性の高いフロッグは非常に効果的です。
フォローにはハリーシュリンプのノーシンカーリグと
ブレーバーのネコリグで死角なしと思います!!

また、エビ食いのバスも増えるタイミングでもあり、
いよいよハリーシュリンプの本領発揮!と期待に胸を膨らませています。
皆様もボトムアップルアーで是非アフタースポーンのバスを攻略して下さい!

yamaguchi 2018.03.27

はじめまして。今年からボトムアップ様にお世話になります山口将司と申します。

一発目のコラムとうことで、簡単に私の自己紹介をさせていただきます。

私は大学を卒業し、実家となる茨城に帰省したタイミングでW.B.S.の門を叩きました。プロトーナメントの雰囲気を知る為にも、まずはスタッフとして下積みをスタートしましたが…今ではすっかりベテランスタッフとなってしまいました(笑)スタッフという立場ではありますが、長年プロトーナメントの現場(W.B.S.やBasserオールスタークラシック等)を観てきており、私自身の釣りもプロ選手からの影響を受けながら成長していったと思っております。

メインのフィールドは霞ヶ浦水系と小貝川になります。特に霞ヶ浦水系においてはW.B.S.の各イベントは勿論、ローカルトーナメントにも出場しておりますので、今後はホットでタイムリーな情報を皆様にお届け出来ればなと思っております。

さて、霞ヶ浦の近況ですが、今年の冬は例年以上に、とっても寒かったと感じます。
年末年始にかけては、なんとか魚をキャッチ出来てはいましたが、水温的には霞ヶ浦の最低水温を下回る3℃台…。しかも昨年末にはこの水温まで低下していました。そこに拍車を掛けるように大雪が降り、霞ヶ浦の各所が結氷するぐらいの寒い日が続きました。

長年、霞ヶ浦を見てきましたが、流れのある北利根川が凍ったというのははじめて耳にするほど…。今年の冬がいかに厳しい寒さだったのかが伺い知れます。しかし、3月に入り、例年よりも遅いタイミングではありますが春一番が吹き、霞ヶ浦の水温が一気に上昇。徐々に春めいてきており、釣果もポツリポツリと聞くようになりました。

そんな中、一足早くローカルトーナメントが霞ヶ浦で開催されましたので参加してきました。
状況的には春の嵐による暖かい降雨によって、湖はかなりの増水傾向。水温こそ10℃を超えるエリアがあったものの、降雨による影響で強い濁りが入っているエリアもありました。

具体的にいうと、流入河川が霞ヶ浦本湖よりも1~2℃ほど水温が高い傾向にあり、雨による濁りはあるものの、少ないながらも春っぽい動きをしている魚をプラでは見つけていました。
流入河川の中でも、矢板があるような本流筋の濁りを少しでもブロック出来るスポットと、ブレイクが寄っているバンクに、なんらかの縦ストラクチャーがあるようなエリアで反応を得られていました。

大会の結果から言ってしまうと、17名の参加で釣ったのは2名のみ…。私も辛うじて一本を釣ったのですがオンラインのキーパー(25cm)…(笑)優勝者こそ1600gオーバーを持ち込みましたが、こちらも一本だけと、霞ヶ浦の春はまだまだ遠いと感じた一日でした。

大会でキャッチした貴重な一匹。サイズは小さいですが大会となるとホントに貴重なキーパーです

釣れたのはハリーシュリンプ(写真はプロトタイプ)5gリーダーレスダウンショット

話しは変わり、ボトムアップスタッフの皆様も触れられているジャークベイトの釣りですが、この冬の間に私も導入をして練習を続けております。
スミスウィック社のラトリンログを用いた釣りですが、これが中々に難しい。ジャークの釣りということで、ルアーのタイプは勿論、ロッドワークの強弱やリズム、それこそタックルシステムが違ってくるとルアーに与える動きや狙えるレンジすらも変わってきます。

ロッドワークの釣りというとトップウォーターに代表される釣りにも通じる所があり、自分でルアーを操り、ルアーに命を吹き込んでいく事によって、そのルアーのポテンシャルを引き出す釣りになります。この手の釣りは人との釣果に差が付きやすい釣り方でもあると言えます。

約50年前から販売され、今も尚、愛好者が多いといわれるラトリンログ。半世紀にかけてセールスされているルアーだからこそ『釣れるルアー』という証でもあります。
しかし、タダ巻きではまったく動かないルアーでもあり、霞ヶ浦水系で春の時期に流行っているビッグミノーとはまったく異なるタイプのルアーでもあると言えます。

【写真上からラトリンログASDRBクラウンカラー、同ASDRBアユカラー。パーフェクト10ログ、ルドラSP】

クラウンカラーとアユカラー、塗装の違いで動きが微妙に変わっているところが面白い。
アユカラーのほうが塗装が厚く、アクションがタイトになっていると感じます。パーフェクト10ログはジャーキングで約10フィート(約3mぐらい)潜らせることが可能とのことですが、こちらも相当な練習が必要…。ルドラと同じぐらいのボディサイズですが、ジャークしたときの動きは秀逸です。

一見すると古臭いデザインでもあるラトリンログですが、その歴史にあった背景や、なぜこのルアーを作ったのか、どういったシチュエーションで有効かなど、妄想や想像をしながらルアーの本質を理解していく過程がたまらなく好きでもあります。

『温故知新』…古きをたずねて、新しきを知る。簡単に解釈をすると、過去に調べたものや昔の事実を研究することで、そこから新しい知識や見解をひらくことが出来るということです。
正にラトリンログを使ったジャークベイティングも『温故知新』であると言えます。こういった難しいルアーこそ、1年、2年…とルアーを使い込むことによって、そのルアーの本質が理解でき、自分のスキルが飛躍的に向上していくものだと思います。

ボトムアップで開発されるルアーも『温故知新』により産み出されているといっても過言ではありません。
今後、発売が予定されているスピナーベイト『ビーブル』も、様々なスピナーベイトを研究し尽くし、それらの上をいくルアーを目指して開発が進められたと聞いています。ビーブルが発売されるのを私も楽しみに待っています。

釣りのほうに戻りますが、春の霞ヶ浦を攻略する上で、天候や気温の変化も激しいということで、フィールドコンディションも毎回違ってくると思います。寒の戻りによる水温低下や、先日の大会で遭遇した強烈な濁り、風がまったく吹かない晴天無風など、バスの活性がそこまで上がらない状況も多々あることが予想されます。
そこで、『安牌』と思う釣りが、ブレーバーを使ったネコリグの釣りです。ハードベイトでガンガン!といきたいところですが、どうしても一匹を釣りたいと思ったら、ブレーバーのスナッグレスネコリグでスローダウンゲームをしてみて下さい。

大会のプラクティスで釣れたナイスコンディション

ブレーバー5.7インチのスナッグレスネコリグを丸飲み

【写真上:ブレーバー5.7インチ、写真下:ブレーバー5インチ】

私もサンデーアングラーですので、自分が理想とするフィールドコンディションにならないことが多いのが現状です。過去の経験上、春先になんだかんだ釣っているのがネコリグに代表されるベイトフィネス系の釣りです。
ブレーバーは5.7インチ、5インチ共にカラーも豊富にありますので、フィールドの水色に合わせてカラーチョイスしてみて下さい。
皆様も是非ブレーバーをタックルボックスに忍ばせて、春のフィールドを攻略してもらいたいと思います。

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