1979年2月14日生まれ
茨城県出身
こんにちは、川村です。
ルアーマガジンの人気連載『イトウタクミのなぜなぜくん』にお誘いいただき、
今月号(10月号)に掲載されました!
伊藤巧が記者としてプロアングラーを取材するこの企画、
その内容の濃さに驚きました。
タクミの突っ込みどころが異常なまでに鋭いのですが、
例えば、自分では感覚的にやっているゆえ伝えるのが難しかった
マイクロピッチシェイクのやり方なんて、
これほど具体的に説明してくれたことはないと断言できます。
これは現場でタクミが解明した説明方法で、
実際に自身もあっという間にマイクロピッチシェイクをマスターし、連発で釣っていました。
恐るべし洞察力!
他にもスナッグレスネコリグといった自分の十八番から、
場所選びについて、ルアーセレクトについて、食わせ方について、他にもモロモロ・・・
とにかく内容パンパンです!
ぜひ、今月号のルアーマガジンをご一読いただければと思います(^^)/
さて、そんなタクミがスタートさせたアパレルブランドがあります。
すでにご存じの方も多いかと思いますがTechStard(テクスタード)。
Colombiaをスポンサーに持つ彼が、なぜアパレルブランドを立ち上げたのか?
唐突に感じた方もいるかもしれません。
これには彼が切に願う、アメリカトーナメント参戦を実現するため。
アメリカでのトーナメントに挑むための資金を貯めるには何年もかかってしまう。
しかし、チャレンジするにはもう年齢的に遅いくらいなんです、と。
彼のバスフィッシングに対するひたむきな姿勢を知るひとりとして、
一年でも早くアメリカに挑んで欲しいし、挑み続けられる態勢が整ってほしい!
モノとしても、TechStardのTシャツはしっかりした素材に
シルエットもキレイなので、とても気に入っています。
TechStardに込められた想いを、ひとりでも多くの人に
知っていただきたいと思い、紹介させていただきました。
先日参戦したW.B.S.グラチャンにて!
ヒットルアーは、ハリーシュリンプ3インチのライトキャロでした!
こんにちは、川村です。
ここ最近、朝は涼しいくらいの日もあり、
秋の気配を感じるようになってきました。
過ごしやすくはなってくるものの、
冬が近づいてくることを意識してしまいちょっぴり寂しい(^-^;
さて、ここ2週間は、豊英湖・相模湖・戸面原ダムとレンタルボート3連発!
お盆休みが絡んでいたこともあって、
各フィールドとも多くのバスアングラーで賑わっていました。
房総リザーバーである豊英湖と戸面原ダムは、ともに減水期間中。
普段は見えない立木や地形変化なども露わになっているので、
そういったスポットの存在を知るだけでも今後の役にたちそうです。
釣るうえでも、魚影が濃くなるし、
着き場も絞り込みやすくなって有利なのでは?と思いきや・・・
減水の初期段階であればそうだったでしょうが、
狭くなったフィールドにプレッシャーが蓄積し、特に休日ともなれば、
有望エリアは常に攻め抜かれているので一筋縄ではいかなくなります。
相模湖は通常水位ながら、
8月上旬に訪れた時よりもクリアアップしていたこともあり、
やはりバスの警戒心は相当に高まっていました。
そんなハイプレッシャー化した状況において、
効果テキメンだった釣り方をご紹介します。
房総リザーバーにおいても相模湖においても、
夏の定番であるバックウォーターにバスは少なく、シャローも沈黙・・・
良かったのは沖!
水深があり水通しも良い、
そしてシェードもあれば高確率でバスがついていました。
具体的には、立木、そして浮き漁礁や
係留しているボートなどのフローティングストラクチャーです。
バスはサスペンドして(中層に浮いて)いるのですが、
けっこうスレていて、ただフォールさせるだけでは食ってくれないのが厄介なところ(^-^;
しかし、相模湖ではバックウォーターが不発に終わっての夕方に本湖で釣り方を掴み、連発!
戸面原ダムでは1日30本の数釣りを楽しめました。
キモは、“バスの目線の上で止めて誘う”こと。
それも、カバーの特徴によって、使うルアーと誘い方を変えました。
漁礁や係留ボートといったフローティングストラクチャーの場合、カバーの下はスカスカです。
よって、バスはカバー直下に身を隠しています。
雨天曇天であればトップウォーターがハマるシチュエーションですが、
晴天&ハイプレッシャーとなると、なかなかシェードから出てきません。
そこで有効になるのが、スモラバを表層でマイクロピッチシェイク。
ラインを船べりや茎などに掛け、警戒心が強いと感じたらフリーフォールはせず、
細かくシェイクしながらゆっくり水中に入れていくことでバスを驚かさないようにするのがコツです。
また、バスからこちらが見えにくいよう、
常に死角に撃ち込むことも意識しました。
シビアな食わせになるので、
スモラバは中層で水平姿勢をキープするタイプ。
トレーラーも低比重素材で尻下がりにならず、
細かなシェイクでピリピリ震えるものがベストです。
長年、スタッド4インチのボディをカットしたものがフェイバリットでした。
そして、この釣りを長年やり込んだ自分の理想を具現化したトレーラーがM.P.Sです。
スタッド4を完全に超えたと自信をもって言える、
悶絶マイクロピッチアクションです(^^)
ただ今最後の微修正を施したサンプルを待っている段階にて、
初冬のリリースを予定しております。
一方で、ボトムまで深く伸びる立木は、ちょっと釣り方を変えました。
バスがどの水深にサスペンドしているのか分からないので、
タテに落とし込んで探る必要もあるからです。
そこで、ブレーバー57のスナッグレスネコリグを立木に沿って落とし込み、
途中で止めてはシェイクして食わせました。
フリーフォールさせるだけだと食わないのですが、
止めて誘った直後に「グッグッ」と引きずり込まれる。
おそらく、フリーフォールだと少し追ってやめてしまうバスも、
止まってクネクネしたところで食ってしまう。
ブレーバーのテールのアクションで引っ張れることも、
バイト数を増やしていると思います。
周囲を見渡すと立木はよく狙われているのですが、それでも釣れる!
ブレーバー57に合わせたフックは、N・S・Sフックパーフェクション1/0(ハヤブサ)。
深いところから回収するとラインがヨレやすいので、
スイベル付きがおすすめです。
最大魚だけは、バックウォーターでのヴァラップスイマーに食ってきました。
そして豊英湖は、フットボールヘッドのマルチジグ8g(ダイワ)にハリーシュリンプ4インチや、
フリーリグでのハリーシュリンプ4インチでもそこそこ釣れたのですが、
本金型で打ったハリーシュリンプ3インチを持ってきていたことを思い出し、
ライトキャロとネコリグで使ったところ入れ食いに!
5本しか持ってきていなかったので、すぐに使い切ってしまいましたが(^-^;
草深さんも、ヘビキャロ使いにて太鼓判を押してくれました。
10月のリリースを予定しておりますので、楽しみにしていただければと思います。
それでは、皆さまも夏の終盤戦、よい釣行になりますよう(^^)/
P.S.
8/19(日)アングラーズショップmaniac’sさんにて一日店長をさせていただきました。
足をお運び下さった皆様、ありがとうございました!
こんにちは、川村です。
これはワームに限った話ではないのですが、
ルアーを開発するうえで吟味する要素のひとつに「ボディサイズ」があります。
経験値や感覚的な部分によるところが大きく、開発者の好みにもよる・・・
ヴァラップスイマーのボディサイズは、
ベイトタックルで扱うモデルとしてはちょっと小さめの4.2インチ。
個人的に、ではありますが、
昨今のハイプレッシャーなフィールドコンディションにおいて、
ちょうど良いボリューム感を突いたつもりです。
が・・・そのうえで考慮したことがあります。それは、
「4/0フックにマッチすること」
特にオカッパリにおいては、汎用性の高いM(ミディアム)のロッドで釣り歩くことも多く、
5/0や6/0となるとフックの線形が太くなるので、
貫くためにMH(ミディアムヘビー)のパワーが欲しいところ。
5/0フックにミディアムのロッドでも実際には掛かるのですが、
ベストではない感覚があるのです。
ミディアムロッドのパワーでも、安心して使えるのは4/0までかな、と。
ノギスで計測すると、わずか0.1ミリほどの差だとしても、
目で見て分かる太さの違いはあります。
【T.N.Sオフセット4/0】
【T.N.Sオフセット5/0】
ただし、以前のコラムでフックのサイズ比較を紹介しましたが、
メーカーやモデルによってフックのサイズ感も太さも異なりますので、
一概には言えないのですが・・・(^-^;
【T.N.Sオフセット4/0】
4/0クラスのフックにマッチするボディサイズにすることで、
ミディアムロッドとの相性の良さを意識しました。
とはいっても、今後サイズ展開はしていく予定です。
スピニングタックルにマッチしたフィネスサイズも必要ですし、
デカバス好みな5~6インチ台も欲しい!
しかしながら、まず“ヴァラップスイマーの基本サイズ”として、
最も出番が多くなるであろうボリューム感を突いたのが4.2インチなのです。
【T.N.Sオフセット5/0】
ちなみに、MHのロッドでも、
5/0サイズのフックでもアクション性能は損なわれませんので、お好みでOKです(^^)
【T.N.Sオフセット3/0】
3/0フックでも動きは出ましたが、安定感に余裕がなくなるのと、
ゲイプ幅が埋まるのでフッキング面でもおすすめしないです。
こんにちは、川村です。
先日相模湖を訪れたところ、いきなり56.5㎝のモンスターが釣れちゃいました(*^^)v
相模湖への釣行は7~8年?ぶり。
自宅から朝なら30分ちょいともっとも近いフィールドながら、
なんとなく気が向かなかったフィールドです。
最近草深さんが朝練と称して出勤前にちょい釣りしては、
高確率でグッドサイズを仕留めているのに触発されて・・・
柴田ボートさんには4時に到着。
まだ真っ暗ですが、ルアマガDVDスタッフのマシモさんが教えてくれたルミヌードルを
使うようになってからは、薄暗い中で準備をするストレスから解放され快適(^^)
「秋山川の上流はバスが見える」と草深さんから聞いていたので、バックウォーターを遡上。
スピナベサイトを試したかったのです。
しかし、一向にサイトできそうな水色にはならず、
草深さんに電話すると、そこは桂川だよ、と(-_-;)
秋山川は途中で枝分かれする支流だったそうで、戻るにはもうだいぶ遠い・・・
ならば、とりあえずこの桂川をチェックしてから下ることにしました。
ボート進入禁止になる橋脚下流のロープよりさらに下流。
左岸側にある細長い島状になったストレッチにはいい感じで流れが当たり、
エグレていたり、アシが倒れ込んでいたりと好条件!
ヴァラップスイマーのノーシンカーリグを岸際に落としてはゆっくり泳がせてくると・・・
突如、下から巨体がヴァラップスイマー目がけて急浮上し、そのままの勢いで丸呑み!!
レギュラーテーパーのブラックレーベルが限界まで曲がって、
なおも強く絞り込まれるそうそう味わえない重々しい引き!
まさか一匹目がこんなにデカいなんて、相模湖どうなってるの?
口閉じ尾開きで56.5㎝でした。
体高があり太っているのでウエイトも気になるところでしたが、
ボート屋さんまで遠いので釣った場所でリリースしました。
タックルは、
ロッド:ブラックレーベル681MRB
リール:スティーズSVTW7.1L
ライン:スティーズフロロタイプモンスター13ポンド
フック:ワイドオフセット5/0
ヴァラップスイマー4.2゛のベストロッドは、
ダイワならブラックレーベルのMRB(ミディアムのレギュラーテーパー)が草深さんとも一致。
上記以外なら、ブラックレーベル+6101MRBとか・・・
投げやすく、張りが強すぎず適度なクッション性があり、
4/0~5/0のフックを貫くパワーもある。
スピナベロッドとか、バーサタイルロッドが、
そのままヴァラップスイマーにも合う印象です。
ラインはフロロの12~14ポンドが、強度とアクションを妨げない推奨範疇かつ、
どちらかと言われれば迷うところですが、真ん中の13ポンドはまさにベストだと感じています。
ヴァラップスイマーのカラーはKUWASE。
食わせにおいてはもっとも信頼をおいているカラーです。
泳がせたときの、背中のスモークブラウンと腹の塩の白との見え方は本当にナチュラルです。
その後はビーブルで44㎝と、レギュラーサイズを2本釣って終了でした。
夕方4時には草深さんも合流し、本湖で47㎝含む2本をあっさりキャッチ!
通っているだけあって、仕事が早い!!
相模湖が近年盛り上がっていることは知っていましたが、
この日も釣っている人は二ケタ釣果!
そしてモンスタークラスの可能性もあるとなれば、人気フィールドなのもうなずけます。
これからはお世話になります、相模湖m(__)m
こんにちは、川村です。
ヴァラップスイマーについてシリーズ、今回は「フックセット」について、です。
フックセレクトはフッキングの良し悪しはもちろんのこと、
シャッドテールワームのノーシンカーにおいてはバランサーとしての役割も担うので、
ワームに合った形状やサイズを選ぶことはとても大切です。
ヴァラップスイマー4.2インチに関しては、
推奨フックはオフセットの4/0~5/0です。
幅を持たせている理由のひとつは、
メーカーやモデルによって、フックサイズに差が生じるからです。
一例を挙げると、ハヤブサ「T.N.Sオフセット」の4/0と、
ダイワ「WOS(ワイドオフセット)」の5/0は、
全長はほぼ同じですが、ゲイプ幅に差があります。
また、リューギ「インフィニ」の4/0は、WOSの5/0とサイズ表記は異なれど、
全長もゲイプ幅もほぼ同等、といった具合に・・・
ちなみに、上記のフックはヴァラップスイマー4.2゛にどれもマッチします。
また、ハヤブサ「D.A.Sオフセット」のようなナローゲイプのオフセットフックも、
ヴァラップスイマーのスリムシェイプと相まって見た目の一体感は抜群です。
ただし、ワイドゲイプほど重心が下に集中しないためアクションがバタつく傾向なのと、
フッキングにおいてもゲイプ幅が足りないので、
この場合は大きいほうの5/0を選ぶことで、
フックの低重心化とゲイプ幅を稼ぎます。
また、スクリューつきのハヤブサ「ハイパートルネード」は、
同じハヤブサフックと比べても1番手小さいので、5/0がマッチします。
そしてもうひとつ。
フックは大きいほうが見た目の違和感はありますが、
泳ぎの安定性や、フッキング率に関しては有利に働きます。
流れや風などの影響で、4/0では少し安定感を損なうと感じる場合や、
フッキングを優先するなら5/0といった使い分けもGoodです(^^)
ん・・・ちょっとややこしくしてしまった・・・(-_-;)
まあ、各社ワイドゲイプオフセットの4/0~5/0が基本ではあるのですが、
モデルによっての大きさや太さの差異もありますし、好みもあるかと。
4/0も使えるし、5/0も使える。
ハッキリしないで申し訳ないのですが、
状況に合わせた選択が出来るということでもあります。
あとはお使いになる皆さまが、ベストフックを見出していただければ幸いですm(__)m
ちなみに、ヴァラップスイマーは、
スリットの幅が腹側と背中側で異なります。
腹側は狭く、背中側は広い。
腹側のスリット幅が狭い理由は、センターにドンピシャでフックを刺して欲しいから。
なので、フックの線形(太さ)分の幅しかありません。
しかし、背中側のスリット幅は広くした理由は、
フッキング時の針先の抜けを良くしたかったからです。
スリット側面の肉に針先が乗ってしまうのを防ぎつつ、
乗ってしまっても薄く貫きやすくしたかったのです。
もう少し補足すると、腹側のスリットが、
一見必要がないくらいヘッド側にまで延長されているのは、
針先が上に飛び出すときに、腹側の肉がつっかえて針の露出を邪魔しないためです。
スリットにも性能を持たせるべく、幅や深さ、
形状のベストバランスを導き出しています(^^)v
こんにちは、川村です。
ヴァラップスイマーに込めたこだわり、今回はパッケージについて、です。
シャッドテールワームにとって一番の天敵は「クセ」です。
テールが傾いていたり、ボディとテールをつなぐクビレ部分が
折れ曲がっていたりすると、アクションを損なうばかりか、
特にノーシンカーリグにおいてはまともに泳がなくなる場合もあります。
なので、本来の形状を守ってくれるブリスターパケージは必須であり、
各社採用するところであります。
ヴァラップスイマーに採用しているブリスターパケは、攻めました。
何を攻めているのかというと、鬼ピッタリタイトに設計してあります。
もう、手に持って振っても、中のワームがカタカタと動く振動すら伝わってきません。
少しルーズに設計したほうが、失敗もなく安心なのですが
(ブリスターパケも高価な金型を要しますので、ホントは安パイに作りたい)、
店頭で吊るされたときや保管時に、
そのルーズな空間分歪んでしまうのすらイヤだな、と(^-^;
さらにいうと、テールの納まる部分が潰れにくいよう、
硬くなるように生産してもらっています。
しかし一点だけ注意点があります。
タイトゆえ、フタを閉めるときにテールを挟んでしまう可能性があるのです。
挟んでしまったら、そのクセが付いてしまうので本末転倒・・・
フタを閉めるときは、テールを挟まないようにご注意くださいませm(__)m
そして、外周もタイトにしました。
オカッパリバッグの中などで少しでもかさばりにくいよう、
薄くコンパクトにしたかったのです。
商品名シールなども最小限の大きさしかないので店頭では目立ちにくいかもしれませんが、
それよりも実用性をとりました。
追い込んでカタチにしても、ご使用いただくときに性能が損なわれていたら悲しいので、
味わっていただきたい本来の性能をしっかり守ってくれるパッケージなのです(^^)
こんにちは、川村です。
ヴァラップスイマーに込めたこだわり、今回は「素材」について、です。
この手のワームはキャスト&リトリーブを繰り返すうえスキッピングもさせるので、
針持ちが良いに越したことはありません。
針持ちを良くしたければ、素材は硬めのものを採用し、
塩の含有量も減らすかノンソルトにすれば解決ですが、
ヴァラップスイマーの素材は特に硬いわけではなく、塩も入れています。
よって、針持ちに関しては良いといえるほどではないものの、
「平均的」といったところでしょうか。
素材は、アクションを優先したうえ、レンジキープ力も考慮して選びました。
「硬さ」に関しては、段階的にテストした結果、
硬すぎず柔らかすぎない中間的硬度。
スローリトリーブでもレスポンス良くテールを振ることは必須条件でしたが、
硬くなるほどにスローでのレスポンスが落ちること。
そして、動きの質もキビキビしすぎてしまうというか、どこか機械的に見えました。
さらに、素材を硬くするほどノーシンカーリグで浮き上がりやすくもなるのです。
これは、テールの水受けが強くなりすぎてしまい、
揚力を発生させるからです(テール角度も関係します)。
逆に、柔らかすぎてもテールの振り幅が大きくなることで
安定感やナチュラルさを損なったり、
初動はいいものの、ピッチ速度は遅くなったりと、
針持ちが悪くなるだけではなく、アクション面でもベストではなくなりました。
レスポンスよく、魚っぽく、テールの動きをボディに程良く伝達してくれる、
硬さというか柔らかさ。
「塩」に関しては、腹側は高密度に入れて高比重化し、背中側は少量。
上下に比重のギャップを設けることで低重心化に特化させ、
タテ扁平シェイプでも安定して泳がせることが目的でしたが、
自重(約12.5g)があることは、いうまでもなく投げやすさにも繋がります。
この自重は、硬さのところでも触れた浮き上がりを抑える効果もあり、
一定層を泳がせやすくもしてくれます。
ようは、「丈夫なことよりも釣れることを優先して選んだ素材」ということですね!
さらに、エビとイカとベイトフィッシュの粉末を混入し、
匂いでもバイトを促進していることはいわずもがな(^^)
針持ちは、少しでも良くするための工夫を形状に盛り込んでいます。
下あご部分には、オフセットフックのクランクを包み込むように保持する肉盛りを設けました。
また、背中側のスリットの内部にも、針先を埋め込むためのリブを設けました。
針先を埋め込んだ部分が引っ張り上げられず、
そのままスッと埋め込めるので、僅かながらも裂けにくい。
僕は、「形状」と「素材」がマッチしてこそ、出し抜いて釣れるワームになると考えています。
デザインを追い込んでも、素材が合わなければ狙った動きは出ませんし、その逆もしかり。
星の数ほどあるワームの中には、定番として釣れ続いている名品もあり、
たまたま?絶妙のバランスで完成されているモノもあるかもしれませんが、
狙って開発することに意味があると思っています。
ちなみに、素材の最終決定は、必ず量産用の本金型でうったもので行っています。
開発過程でも絞り込めてはいるのですが、
最後の微修正で変わる場合もあるし、自分が安心納得するためでもありますね(^-^;
先日霞水系で行ったルアーマガジン「イトウタクミのなぜなぜくん」にて。
こんにちは、川村です。
今回は、ヴァラップスイマーのアクションについてのこだわりを語らせてください。
すでにアクション動画をご覧になられた方もいるかと思いますが、
ヴァラップスイマーの動きは細かくて速いです。
ハイプレッシャーフィールドでの釣りが大半を占める自分が必要性を感じていたのは、
スレバスを警戒させることなく自然に食わせることができる、
よりナチュラルで見きられにくいアクションでした。
まず、スローリトリーブでもハイピッチにテールを振る
“スロー性能”に特化していることは必須条件!
ゆっくり泳いでいても高速にテールを振ることで、バスに見切られにくいこと。
この「スロー」と「高速」のギャップが有効であることは、
シンキングスイッシャーやハネモノに通じるものがあると思います。
そのうえで、ボディも魅力的にアクションすること。
タイトながらも、ウォブリンブとローリングが絶妙に入り混じり、
小刻みに身をクネらせながらも、
ボディ側面を高速にチラつかせる複雑な視覚効果を発生します。
これは運動性能を追求したことに加え、
前回お話した「タテ扁平&デルタ形状」のボディシェイプ
だからこその見え方でもあります。
ちなみに、Volup Swimmer の由来は、Voluptuous(色っぽい・肉感的・官能的など)、
ボディで魅力的に誘うイメージで名付けました。
そして、水平姿勢で泳ぐ(※アングラーとの距離が近くなると上を向きますが)。
これは、テールが水を受けて反り上がろうとする力が
シーソー的に頭を下げる力に作用し、
斜め上に引かれるラインと相殺しあってのバランスです。
また、頭を上げないだけではなく、
テールが不自然に反り上がらないことにも注意しました。
ご使用の際には推奨フックサイズにて
(オフセットフックorコイル付きフック#4/0~5/0)
センターラインに沿って真っすぐフックをセットしていただき、
ラインを弛ませた状態をキープしながらゆっくり巻いてくださいませm(__)m
こんにちは、川村です。
ここ一ヶ月は、毎週霞水系への釣行でした。
すでに誌面に掲載されているBasser取材。
伊藤巧君と共演のDVD『クレイジーブラザーズ』(内外出版社より来年リリース予定)。
ハードルアー限定トーナメント、『H-1グランプリ』新利根川戦への初参戦を挟んで、
ルアマガ本誌取材にて『イトウタクミのなぜなぜくん』にお誘いいただきました。
オカッパリに関しては、今年の夏は例年のようにはいかないことを感じています。
減水傾向であったこととプレッシャーの高さも影響していると思いますが、
流入河川の上流域がことごとく不発だったのです。
代わりに、本来夏にはスルーするような、
中流~下流が熱くなっていることは発見でした。
しかし、それとてスレているので一筋縄ではいかず・・・
もっともバスからの反応が良かったのは、
ヴァラップスイマー4.2゛のノーシンカーリグでした。
ラインを弛ませた状態をキープしながらゆっくりただ巻きですが、
アプローチに一工夫することでスイッチが入るシーンも多発しました。
詳しくは、8月末売り号のルアーマガジン『イトウタクミのなぜなぜくん』にてm(__)m
この質量感でのノーシンカーだからこそ、出せる軌道?と生っぽさです。
他にも、スモラバのマイクロピッチシェイクや
スナッグレスネコについても鋭く突っ込まれましたが、
これまで「こんなに細かいシェイクはできないし、
釣れる気もしない」と言っていたマイクロピッチシェイクなんて、
「分かった、出来るようになった」と。
ならば、とタックルを貸すと、すぐさま連発ですから、本当に怖い。
もう、長年この釣りをやっている僕より釣る勢いです(^-^;
すでに誌面に掲載されているBasser取材では、
バーサタイルがコンセプトのショアコンペティションシリーズの
ファイヤーウルフ(M/MH)とキングバイパー(H)の使い分けを詳しく紹介しています。
一匹の見えバスに対して、
ヴァラップスイマー4.2ノーシンカー→ゾーイ→スピナベサイト→ガストネード70Sとローテーションして食わせる場面があったのですが、
幅広いルアーが扱えるタックルだからこそ・・・といえども、
最終的にキャッチしたガストネード70Sに用いたタックルは、
ファイヤーウルフ+スティーズSVTWに、
13ポンド(スティーズフロロタイプモンスター)の組み合わせ。
正直、軽量プラグを扱うにはムリヤリ気味です。
が、大切なのは、ムリヤリ気味であろうとも、“やるか、やらないか”
多少やりにくくとも、扱えるのであれば「やる」ことで、
食わせられることはけっこう多いのです。
BasserはBOX特集にて、各アングラーの収納方法を紹介しています。
僕も収納に関しては、試行錯誤してきた結論ともいえるシステムが完成しています。
「これでなければ」、のタックルボックス指定から、
ワームにクセをつけることなく、
しかもジャストサイズで保管できる「バッカン&ボックス3段重ね」など。
他にもオカッパリバッグの中身も公開しています。
なかなか狙いどおりにいくことのほうが少ないながらも、霞水系はやっぱり面白い!
場所と釣り方がハマりさえすれば、グッドサイズが連発で応えてくれます。
が・・・初めて起こったことがありまして・・・
ハチに1日で2回も刺されました”(-“”-)”
これまで釣りでは一度も刺されたことなかったのに・・・
それもヤブ漕ぎでもなく、コンクリ護岸に生えている草に巣を作っていました。
刺されたのはそれぞれ別の川。
時期的なタイミングもあるのでしょうか、皆さまもご注意くださいませ。
写真はクレイジーブラザーズロケ。
クジを引き、それに従った釣りをするので予測不可能!
初参戦したH-1は、タイニーピーナッツDRとオーバーライドでリミットメイク!
20位ちょいでした。
こんにちは、川村です。
8月上旬にリリースが迫っているヴァラップスイマー4.2インチ。
ボトムアップスタッフ以外にも、各地の近しいアングラーに
お送りして試してもらったのですが、
例外なくアクションにシビれてもらえたことと、
よく釣れているのでホッとしている次第です(*^^)v
【写真 左上:山口諒也くん(遠賀川にて)、左下:キャスティング黒崎店店長栗原さん、右上:Oさん(霞ケ浦水系にて)、右下:ゆずさん(北浦水系にて) 】
【もちろん草深さんも!(相模湖にて)】
開発当初から、実現したいコンセプトは決めていました。
それは、「タテ扁平のリアルシェイプを、ノーシンカーリグで安定して泳がせる」こと。
なぜかというと、本物のベイトフィッシュは、
アユも、ワカサギも、オイカワも、ハスも、タテ扁平のスリムシェイプだからです。
この手のソフトベイトは、バスに対して“魚”として訴えるタイプですから、
バスが見つけてくれたときに、実際の魚に近いシルエットで違和感なく誘いたい。
しかし、カンタンなことのようで、これが意外と難しい(>_<)
ノーシンカーリグで・・・となると、
タテ扁平シェイプはすぐに傾いてしまうのです(-_-;)
ウエイトが内蔵されているスイムベイトであれば、
姿勢が矯正されるので問題はないのですが・・・
浅いレンジをデッドスローで引けるノーシンカーリグで実現したいのです。
「リアルなシルエット」と「安定性」を両立させるために試行錯誤した結果・・・
●最初に水を受けるヘッド部分だけは、ナマズの顏のようなヨコ扁平の断面。
ヘッド部分だけでもどっしりとした形状にすることで、
安定性アップに効果がありました。
●ヘッドからボディにつながる過程でタテ扁平の断面に移行しますが、
ボディ断面は下っ腹をやや膨らませたデルタ形状に。
腹側に塩を高密度に入れた高比重素材と相まって、
低重心化に特化させました。
●テールパワーとのバランス。
テールの大きさや角度、テールとボディをつなぐクビレ部分の太さと長さのバランスは、
シャッドテールワームにおいて、アクションの質や安定感、
そしてスイム姿勢をも左右するとても重要な要素です。
テールパワーが強すぎて、安定感を損なわないよう、
されど、生命感あふれる高速ウォブ&ロールを発生するよう・・・
このバランス調整に、もっとも時間を割きました。
このタテ扁平スリムシェイプだからこそ、
本物の魚に近いシルエットになるだけでなく、
タイトなウォブ&ロールアクションでも、ボディ側面を高速で
チラつかせる複雑な視覚効果を得られるのです。
今回はヴァラップスイマーのシェイプについて、でした。
込めたこだわりはまだまだ続きます・・・